姫神・星吉昭氏さん追悼

 「姫神」の名でご活躍のシンセサイザー奏者、星さん死亡のニュースを2日の朝刊で知って非常に驚いた。まだ58歳…。ほんとうに残念でならない。

 私が星さんの名を知ったのは、そんなに前のことではないが、名前を知らないときから、気にはなっていた。ブルガリアンヴォイスをアレンジしたようなテレビ番組のテーマ曲(日曜夜8時からの「神々の詩」だったのだろうと思う)を聞く度に、誰の曲なのだろう、と思っていたからだ。
 ブルガリアンヴォイスを知ったのは、15年ほど前。友人にCDを聞かせてもらったのが最初だった。暗い部屋でヘッドホンで聴いたものだから、なんというか、もう、これは強烈だった。違う世界に来てしまったような気がした。そのブルガリアンヴォイスを取り入れた日本の曲を聞いたのはそのテーマ曲が初めてだったので、聞く度に気になっていたのだが、作曲者が姫神こと星さんであること、また、岩手県出身で、岩手県に住み、東北地方の風物を題材にした音楽活動をしているということを知ったのは、それからしばらくして偶然見たテレビ番組でだった。星さんは、長い白髪混じりの髪をひとつに束ねた、思ったより年輩の、穏和そうな方だった。

 しかし、その番組ではブルガリアンヴォイスとのつながりはわからず終いだった。それがわかったのは、1年くらい前だったのではないかと思う。
 遅刻しそうな朝、NHK-BS2をかけっぱなしにしていたら、『世界わが心の旅』(再放送)が始まった。普段ならもう家を出ているはずの時間だ。「あれ?星さん?」と思ったら、その回のタイトルが「ブルガリア 大地に響く心の歌声」だった。あわててビデオをセットして家を出て、帰宅してすぐに見た。星さんとブルガリアンヴォイスが、やっとつながった。
 昔どこかで、「自分が読むべき本は、本屋さんの棚に並んだ本の方から“私を読んで”とアピールしてくる」というようなことを読んだことがあるのだが、かねて私もそう思っていた。そして、この番組をこんな形で見たときも、やはり、同じように思ったことだった。
 このときの番組名は覚えていなかったのだが、ネットで検索してみたら、ミュージシャン『姫神』に関する非公式ファンサイト「 About HIMEKAMI Station 」の中の「姫神のテレビ登場履歴」で確認することができた。番組の内容についてもまとめてくださっている(感謝)。

 ブルガリアンヴォイスとの関連はわかったものの、ひとつだけひっかかることがあった。「姫神」という名前だ。自分で自分のことを「〜〜神」とか「〜〜王」とか「〜〜姫」などと名乗るような人は、自意識過剰な気がしてそれだけで引いてしまうが、そんな名前を星さんは選択された。それが不思議だった。星さんが、とてもそんな人とは思えないからだ。「姫神」の名は岩手県の「姫神山」という山からとったことまではその後知ったものの、それでもまだ「神」にこだわっていた私だが、なぜ「神」なんだろう?と思いつつも積極的に調べることもしないうちに星さんは亡くなられた。
 そして、今日やっと「神」の意味を知った。友人のblog「深夜のNews」にトラックバックされていたある米国公認会計士の鎌倉からロンドンへの道からのリンクで姫神山の名前の説明を読んだからだ。姫神山の「神」(カミ)は神聖な山や上(かみ)のことで、高い山を指し、神仏の神とは別の意味であることを知って、そうだったんだ、と、安心(?)した。でも、そのときにはすでに星さんは亡くなられてしまっていた。悲しい…。

 私は星さんの音楽が大好きではあったが、ある米国公認会計士の鎌倉からロンドンへの道のKOHさん同様、熱烈なファンというわけではなく、CDを持っているわけでもなかった。ほしいな、とは思っていたが、まだ買っていなった。
 今さらではあるけれど、CDを買ってこよう。

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